ようやく、秋らしい澄み切った青空が見られるようになってきた
が、撮影旅行は天気の確認が必要で、どうしても決断が遅くなる
今回は何とかホテルを確保できた平日をオフにしての山陰撮影旅
初日は幻想的な松江水燈路
雲はあるが青空に恵まれた10月中旬。鳥取駅から米子駅直行の電車で向かい、松江行きの電車に乗り替え、途中の安来駅で下車。目的は松江だが、一度降りてみたかった安来。
お目当ての月山富田城跡までは約10キロと聞いて諦める。バスで行けない事もないが今回の旅のメインの松江城水燈路の時間に余裕を持って行きたい。駅周辺の中海を撮影して松江に向かう。
松江への旅行は2度目で、松江城も再訪になるが夜の水燈路という響きが気に入って楽しみが増す。【水都】というだけあって大きな橋が多く、その橋から眺める中海は絶好の撮影ロケーション。
中海と繋がっている宍道湖の夕陽は是非ともシャッターを切っておきたいポイントだが、諦めてホテルにチェックイン。早めの夕食にしてもらってバスで松江城へ向かう。
バスを降りた途端、勇壮な和太鼓が聞こえてきて、いやがうえにもムードが盛り上がる。門を潜って右手の広場には和傘や、和風の絵柄の灯籠が置かれていて目を惹き付けられる。
石段を上がって行くとライトアップされた国宝松江城が闇に浮かんでいる。その広場には無数の灯籠が橙色の灯りを灯して揺らめいていた。松江城や白亜の洋館・興雲閣とのコラボで水燈路を満喫。
2日目は花回廊と米子城跡
水燈路で夜遅くまで楽しんで、少し疲れはあるが2日目は更に強行軍。早めにチェックアウトして米子に戻る。目的は何度目かになるとっとり花回廊。山中にあるのでシャトルバスはありがたい。
四季にわたって花が楽しめる花回廊だが、今回のお目当ては真紅のサルビアと可憐なコスモス。その他にもユーモラスに装ったコキア、エレガントな胡蝶蘭、秋の薔薇、更に多肉植物など盛り沢山。
1キロは優にある2階の回廊を廻って大山などの眺望を楽しみながら【秘密の花園】へ。大山をバツクに真紅、ピンク、白の100万輪のコスモス。全景やボカシ等夢中になってシャッターを切った。
メインの花の丘は大山をバツクに10万株のサルビア。初めての赤、赤、赤の世界。燃えるような真紅の中を時折通る紅白の可愛い観覧車。柄にもなくメルヘンの世界にどっぷり浸かってしまった。
更に、慌ただしく回廊を巡って米子にリターン。流石に疲れたが、座ると立てなくなりそうで米子城跡へ直行。お目当ては中海に沈む夕陽。同じ思いの人は多く、外国人や女性が続々上がってくる。
山頂の城跡からの夕景は正に絶景。夕陽は水面には沈まないが、青から橙、灰色へと刻々と色を変えていく夕空と中海。鳥達が舞うシーンは皆、もの悲しさに声も出せずに、ただじっと眺めていた……。