
今秋の秋桜と海岸線のウオーキング撮影Part2
今回は岩美コスモスロードから山陰海岸ジオパーク
浦富、田後、城原と海岸、漁港を歩き回った撮影行
コスモスロード

前週に続いての秋桜プラス海岸線。今回は山陰海岸ジオパークの核の一つともいえる岩美町の海。その前に訪れたのは以前にも取り上げた岩美町コスモスロード。いつものように週末の昼下がりの電車で、岩美駅に着いたのは13時少し前。
そこから10分足らずで着いたコスモスロード。快晴の青空とピンクの秋桜に喜んだが、残念ながら風が強い。風に揺れる秋桜も素適だが、動画ならともかく写真撮影には不向き。狙った秋桜にピントを合わせようとしてもズレてしまう。

まだ満開には少し早いので、やっとピントが合ったと思ってシャッターを切っても蕾状態の花が混じったりして思うように撮れない。ボカシ撮りよりも青空と山を入れた遠景を中心に撮らざるを得ない。

それでも、ボカシ撮りも混ぜてワンマイル程のロードを歩く。ここも、年配者や子供たちのボランティアで成り立っている。以前はもっと幅広く咲いていたが、今は狭くなってしまった。人口減で仕方ない事だが長く続いて欲しいと願い海岸へ向かった。
青空と海の午後
県道へ出て勾配を越えると正面に青い海が見えてくる。この瞬間が堪らなく好き。今回は写真を撮らず、ジッと眺めてみる。そして、7月の花火大会で訪れた浦富海岸へ。海水浴シーズンを終えた海岸は観光客らしき人がのんびり歩いているだけ。

堤防や、奇岩の上に赤い鳥居の向島恵比寿神社をカメラに収め、急な階段の荒砂神社へ詣でて、再び県道を歩き始める。この先は未知の田後(たじり)港。青空と海に栄える紅白の堤防灯台を撮りながら歩いていると、程なく港へ到着。

撮影に適した高台に上がって眼下の田後港にシャッターを切る。時刻は15時を回ったところ。ここでまた悪癖が出てしまう。先の海岸とかは調べてなかったが、そのまま歩き出してしまう。右手に青い空と海と大小の岩が連なる海岸線をひたすら歩く。

その内、海が見えなくなり道の両側は山道みたいな鬱蒼とした樹林。県道だが車も殆ど通らない。時折城原海岸とか○○島とかへの降り口の案内板がある。当分秘境には足を踏み入れないと誓ったので、鬱蒼とした樹林の中へ降りて行く気にもなれない。

一時間近く歩いたろうか。小さな駐車場の下から外国人女性が出てきた。片言の英語で尋ねてみると、Sea below amazingと、聞き取れたので曲がりくねった長い木の階段を降りてみる。

例によって、人っ子一人通らない階段を歩く事数分。奇岩巨岩の連なる地底のような海辺と、岩穴が開いた水尻洞門。初めての不思議な光景にジッと目を凝らしてしまう。しばらく佇み、思い出したようにシャッターを切っていく。
田後漁港の夕景
誰一人行き合わないまま、階段を上がって県道へ出る。出来れば名の知れた網代漁港まで歩くつもりだったが、既に16時を過ぎている。再び人も車も通らない道を田後港を目指して引き返す。

夕陽を受けて柔らかく耀く田後の漁港と白い灯台。残念ながら灯台への出入りは禁止になっているが、海に突き出た岩山の上で樹木の間ににょっきり姿を見せている。灯台は諦めて、防波堤の端にある田後公園展望台へ向かう。

先程は通り過ぎたが、漁港の何処からでも見える東屋が目に付いていた。あの位置なら絶好の夕陽撮影のポイントと決めていた。展望台への階段を上っていくと田後・港神社の鳥居が出迎えてくれる。
そこをくぐり抜けると、2つの東屋を備えた展望台。第一の展望台からは田後灯台の他に、2つの堤防灯台と漁港が見下ろせる。しかし、この時季は夕陽はよく見えないようだ。既に陽は傾き始めている。慌てて第二展望台へ向かうが先客が数人。

しかも、木々が邪魔。一人で断崖の端に移動して、真っ黒になった奇岩巨岩の後の燃えるような夕景にシャッターを切る。しかし、ここでは落ちる寸前の夕陽は撮れない。暗い中を走りながら降りて、防波堤を越えて岩に駆け込む。

残念ながらほんの少し遅かった。夕焼けの空をバックに黒い巨岩の間から、水平線へ正に消えようとする寸前の夕陽が一枚撮れただけ。あとは、オレンジ色から真っ暗に変わっていく夕焼けショーを、岩に腰掛けて一人見つめていた。
