
遅れていた紅葉、黄葉も見頃を迎えつつあるようだ
初めて参考にした紅葉情報は中国、四国地方が見頃
ただ、山間部と平野部の若干のバラつきは否めない
紅葉、黄葉撮影第2弾は先週末の岡山県境付近と、安来市清水寺などのウオーキング撮影
八雲の怪談の世界・瀧山神社

自然に恵まれた鳥取には紅葉や黄葉の名所が多い。しかし、それらは山中などの公共交通機関から離れた場所になる。車のない私でも行けるような場所を探して、目を付けたのが岡山県境に近い日野町、日南町。

青空に恵まれた週末、最初に訪れたのは朝ドラ放映中の小泉八雲ゆかりの瀧山神社。黒坂駅に着いたのは10時過ぎ。地元の人に教えられた一本道を進む。町中を過ぎると長い上り坂。撮影しながら40分ほど歩いて紅葉、黄葉が見頃の滝山公園に到着。

ひとしきり撮影して目当ての瀧山神社へ向かう。またまた秘境かと身構える程の長く続く石段を山中へ。週末で賑わっていた滝山公園とは裏腹に行き交う人も無し。正に八雲の怪談の中に引き込まれるような心細さ。

たどり着いた神社で参拝し、本当の目的地の八雲の怪談に登場する龍王滝へ向かう。神社のすぐ脇にあったが滝の流れは少なく音も聞こえなかった。何故か紅葉もなく、黄葉と緑の中を繊細で上品な細い瀑布。静寂な時間に身を置いて撮影させて頂いた。
気が付くと既に昼前。次の電車には20分しかない。諦めて来た道を撮影しながら黒坂の町へ引き返す。無人の駅で休憩し、人通りのない町の一本道を外れまで歩いて紅葉、黄葉の山々を撮影する。少し暇を持て余しながら、2時間後の電車に乗り込む。
日本一危険な神社?生山神社

最初は全くの行き当たりばったりで始めたウオーキング撮影。しかし、無駄も多いのである程度は検索して旅行に出る。岡山県境でもう一つ気になったのは、神社の中を電車が横切るという生山(しょうやま)神社。

日南町の拠点ともいうべき生山駅から数分の所に鳥居を発見。まさか、と思った瞬間黄色い電車が鳥居の向こうを走って行く。鳥居を潜って左右を確認しながら急な石段を上って境内へ。古い拝殿と土俵を囲むように紅葉と黄葉が静寂の中を彩っていた。

高台の境内から黄葉を透かして見える町並みを楽しんで石段を下りる。左右に延びるレールも写真に収めて鳥居を出た。と、途端に轟音が響いて昨年デビューした新型特急やくもがブロンズ色の車体で通過。慌てて撮ってややブレたが何とか撮影。
もう一つ楽しみにしていたのが石霞渓。見当を付けて歩き、年配の婦人に教えてもらった道を進むと意外に近場に発見。道路沿いの左側の渓流を辿っていくと紅葉、黄葉の中に白い飛沫が見えた。程なく道を逸れて東屋のある高台へ到着。

案に相違して、週末なのに人っ子一人いない。紅葉、黄葉を透かして見る渓流の美に次々シャッターを切っていく。もっと高台にも行けそうだが落石注意の看板と、薄暗くなった時刻を考えて駅へ引き返す。スマートウオッチは12キロを表示していた。
またまた歩いた安来市清水寺
いつもの米子のホテルに一泊。2日目は花回廊のイルミネーション撮影だが、夕方まで観られる近場の紅葉、黄葉を検索。安来市にある清水寺がヒット。早めにチェックアウトして電車に乗ったが、安来駅から乗りたかったバスが少し前に出たばかり。

しかも、次の便は2時間後と聞いて方向だけを頼りに歩き出した。またまた歩き出すと止まらない癖が出てしまう。時々スマホで確認しながら歩道もなく、車が猛スピードで走る横を時々撮影しながら歩く。結局、6キロ90分歩いてようやく到着。

京都の同名の寺とは少し趣は違うが、樹木に覆われた長い石段を上っていく人の数は途切れない。途中の紅葉や黄葉を撮りながら上がって、高い常夜灯と本堂の前に立つ。宗教は分からないが天台密教といいながら、清水稲荷の赤い鳥居が目に付く。

しかし、ここのランドマークは奥に聳える33メートルの三重塔。何故か最も映えそうな場所が立ち入り禁止になっていたが、樹木の間から青空をバックの塔が少し見える。更に上がっていくと正面からではカメラに収まらない三重塔が姿を現した。

その他、幾つもの堂塔伽藍が紅葉、黄葉の中に埋もれるような光景を高台から撮っていく。その間も人が途切れなく上がってきてシャッターチャンスを待たされる程の賑わい。一日2便のバスに乗る為に山を下りたが、桜の季節に再訪するのもいいかも。
花回廊イルミネーション25
安来から米子に戻って午後4時発のとっとり花回廊行きのシャトルバスに乗る。今年4回目の花回廊だが何回来ても飽きない。今回は紅葉とイルミネーションがお目当て。この週末始まったばかりのイルミネーションは花火が上がるので大賑わい。

いつものように入口正面からまっすぐ進んでドームの花を楽しむ。そして、回廊に出て上から俯瞰しながら花やイベントを確認していく。やはり冬が近いせいか目を引くような花は見られない。

しかし、花回廊のメインともいえる花の丘で釘付けになった。夕暮れの空はまだ明るいが、既に暗くなりかけた花の丘に真っ赤なサルビアがぎっしり並んで咲いている。その光景をたくさんの人がスマホで撮ったり、椅子に座って眺めている。

やがて真っ暗になりイルミネーションの点灯。ほぼ山の中なので辺りは真っ暗闇。その中に今年は100万球の電球で彩るイルミネーション。回廊から眺めるもよし、入り口のハートの中で写真を撮るのもよし、フラワートレインで巡るのもよし。

そして、午後7時。花の丘付近から待ちかねた花火の打ち上げ。打ち上げられる方向がはっきりしなかったので撮影は出来なかったが、みんなと一緒に歓声を上げて楽しませて頂いた。何回訪れても新たな発見がある花回廊。今度はいつになるかな……。
