はじめまして。とっとり365日Photo、とっとり春夏秋冬のスタートです。ちょうど春から始まるのでタイミング的にもぴったりです。春といえば桜。日本の国花ですね。えっ、日本の国花って菊では……。
と思った方も多いでしょうね。そうなんです。実は桜と菊……両方とも日本の国花なんです。2つ以上の国花を持つ国は他にもあります。そもそも、国花って公式に決まっている訳でもありません。その桜の話題からスタートです。
開花宣言
温暖化で年々開花が早まる桜。特に今年は全国的に史上最速の開花宣言が多かったですね。鳥取市の開花宣言は3月19日。この日に開花と予想されていたので、午後から標準木のある鳥取城跡の久松公園に行ってみました。しかし、隣の木は結構花が開いているのに肝心の標準木はさっぱり。
これは、今日の開花宣言は無いなと思って公園から続く城跡に上って散歩。鳥取城の天守閣跡は背後の久松山の頂上にあります。その城山の登り口にある二の丸から眺める市街地と、公園内の白亜の洋館仁風閣が絶景。ちらほら咲き始めた二の丸の桜と石垣を楽しんで降りてきた。
公園入口の標準木の前にテレビクルーが来ていて、盛んにカメラを向けて花を探している。「今日の開花宣言は無いでしょう」と声を掛けると、既に気象台から宣言が出たという。どう数えても3、4輪しか見当たらない。そもそも、標準木を基準にしても無意味だなぁと思いながら帰路についた。
爛漫の桜
桜は気温によって開花に差が出ます。たいていは市街地の桜より中山間部の方が遅れるものだが、今年は一斉に咲いて一斉に散った感がある。例年なら市街地の桜をたっぷり愛でた後、郊外や山間部に出掛けて二度楽しめる。ところが、今年の桜はそんな悠長な見物は出来ませんでした。
私は市内の桜を巡った後、慌ただしく郊外や他町の花見の名所を訪ねました。そんな時に便利なのは路線バス。鳥取には鳥取藩乗放題手形という3日間1800円で、県内を運行する路線バスの内、一部を除いて乗り放題というお得なプランがあります。
時間を割いて2日間バスで鹿野城跡、若桜町などを巡りました。市街地とは一味違った自然とのコラボレーションが美しい桜を堪能させて頂きました。特に、水車や菜の花と桜のコラボが印象に残って大満足。
散り際の桜
慌ただしく過ぎた花見だった気がしますが、考えてみると開花から最後の撮影まで約2週間。その間、時間を見付けては市内の名所の夜桜や、近くの川の桜並木、ダムやお寺、更には神社の枝垂れ桜……まさに桜三昧の日々を過ごさせて頂きました。
名残惜しさに堪えかねて三脚を持って最後の撮影に赴いたのが4月9日。日曜日という事もあって、市街地のど真ん中を流れる袋川沿いの名所桜土手にはたくさんの市民が訪れて名残の桜を愛でていました。散り際にピンクの絨毯を残して最後まで楽しませてくれた桜。正に日本の国花と呼ぶに相応しい花でした。