長くて暑い夏が過ぎ穏やかな秋を期待していたが、気が付けば既に晩秋の趣き
夏の青さとは一味違う海を求めて、山陰海岸随一ともいえる東浜海岸撮影リポ
青い空と海と白波の東浜海岸
曇天と雨の日からスタートした11月。三連休の中日の文化の日はやっと秋らしい青空に恵まれた。鬱々とした気分を晴らすのは青い空と海。矢も盾もたまらず向かったのは2回目の東浜海岸。
秋らしい夕景も撮りたかったので、敢えて午後の電車に飛び乗った。鳥取駅から4つ目の東浜駅を降りると、すぐ目の前が海。先の駅に向かう乗客も短い停車時間の中、窓越しにスマホで撮っている。
改札もない無人駅なのでホームから数十メートル歩くだけで海。青い空と海、白い雲と波の絵に描いたような光景に思わずパチリ。心地好い風に吹かれて、しばらく海の匂いを嗅ぐように佇む。
今はもう秋 誰もいない海~~。誰かがカラオケで歌っていたメロディーが流れるような、正に一人っきりの海。絶景の海水浴場といっても、シーズンが過ぎればこんなものなのだろうか。
何度もシャッターを切って、展望の良さそうな突き出た半島の方へ向かう。誰もいないと思っていたが、波のあちこちに浮かぶサーファー。近付くと意外な程多い車とサーファーに驚かされる。
サーファーの浮かぶ海を撮影していると意外と女性が多いのに気付いた。展望所の場所を尋ねると、コースや所要時間まで丁寧に教えてくれる。その通りにゆっくり景色を眺め、撮影しながら向かう。
オレンジ色の眺望東浜展望所
曲がりくねった道を上がって行く度に色々な景色が現れる。下から見たのとは一味違う海の色や、豆粒みたいなサーファー。洞穴や木々の間から見える海など、アングルを変えて撮影していく。
意外に早く無人の展望所に到着。絶景を独り占めしてしばらく休憩。まだ日が高いので一旦下りて駅まで戻る。昨年訪れた海水浴場の西側を撮影。一年経って少しは上手く撮れたか心配。
再び日が傾いた展望所に向かっていく。スマートウォッチの歩行距離は既に8キロ。流石に疲れたが、先程見た光景でも夕陽が当たると全く違う場所のように思えて撮影を続けていく。
夕陽が照らした洞窟の向こうの海や、夕焼けの中の銀色に変わった波に浮かぶサーファー等の撮影は初体験。何枚も何枚も撮りながら、再び展望所に到着。
息を呑むようなオレンジ色の世界にシャッターを切るのを忘れて見入ってしまう。刻々と変わる夕景に慌てて撮影開始。下からの夕陽は数多く撮ったが、想像以上の上からの夕焼け。
向いの半島の灯台に灯りが点った時は、もの悲しさに撮影を止めて見入ってしまった。最後のシャッターを切って駅に向かう。暗い山道を下って駅に滑り込み、見上げると夜空は真っ赤に燃えていた。