
6月の花といえば紫陽花。その名所松江市月照寺と宍道湖の夕陽
今年2回目のとっとり花回廊はゆりまつりと林の中の紫陽花
山陰の名所を訪ねた2日間の撮影リポート
山陰のあじさい寺・月照寺
天候とスケジュールを見極めて、今年最初の平日オフ。一度訪れてみたいと思っていた松江市の月照寺。松江駅からレイクラインの月照寺前で降車。受付で料金を払うと、そこから通路を回遊。

松江藩主九代の菩提寺として栄えてきただけに、廟所や鐘楼、巨大な亀の碑……、など見所満載。このような歴史的建物や墓などをバックの紫陽花の撮影を楽しみにしてきた。
しかし、紫陽花は撮影を満足させる程には咲いていなかった。ここ2、3日の高音で枯れがある上に、色も想像していた程の鮮やかさは見られない。塊的にはイマイチなので一輪ずつのボケ撮影に絞ってみた。

門や墓、石灯籠を取り入れて次々にシャッターを切っていく。しかし、残念な事には建造物を入れて撮ろうとしても、咲き誇る紫陽花とマッチしたポイントは少ない。

スマホだけでなくカメラを持って撮影している人も多かったが、シャッターポイントを見付けるのに苦労していた。皮肉にも帰り際に受付で撮った、古い和風の間から見える奥庭の一枚がお気に入りとなった。
松江市夕陽の名所・宍道湖
門を出たもののまだ正午過ぎ。次は宍道湖の夕陽と決めていたが、例によってウオーキング撮影に切り替え。昼食を摂った後、地図を見、通りすがりの人に尋ねて宍道湖に到着。

偶然通りかかった松江市役所の1、2階が展望テラスとして解放。テーブル、椅子もあって宍道湖を一望出来る優れ物。暑さをしのぎカメラを忘れて、目の前の雄大な宍道湖を眺めて一時を過ごさせて頂いた。

休憩の後、対岸に渡って夕陽の名所の下見。たぶん、どこから観ても綺麗なはずだが、白潟公園、島根県立美術館、更に椅子や階段状に設えたテラスのある宍道湖夕日スポットとぐるりと歩いてみた。
一旦ホテルにチェックインして、カメラバッグだけを持って再び宍道湖へ向かう。しかし、夏至間近のこの時季の日没は遅く19時26分。歩きながらシャッターポイントを探ってみる。

定番の嫁ケ島、2体の像のある袖師地蔵、そして解放されている美術館のテラス等を確認。長かった日も少しずつ下りてきて、風の強い宍道湖の荒波を銀色からオレンジ色へと変えていく。

空もブルーからオレンジへと変わって、いつの間にか数百人の人が集まっている。主に像やモニュメントを影絵のように取り入れて次々とシャッターを切っていく。最後の瞬間はテラスに座って夕陽を見送った。
ゆりと紫陽花満喫・花回廊
疲れていたはずなのに翌朝は早く目覚めた。写真編集しながらスマートウオッチで前日の距離を確認すると、14・8キロ。それでも熟睡したので寝覚めは悪くない。予定より一本早い電車で米子へ向かう。

何度訪れたのか分からなくなってきたとっとり花回廊のシャトルバスに乗ったのは11時。今回の花回廊はゆりまつりの開催中。しかし、植物音痴の私には百合と言われてもピンと来ない。
午前中は少し曇りがちだったが、だんだん晴れてきた。お決まりの入り口近くとドームへ向かう通路は色とりどりの百合。そして、水車や軽トラ、自転車などへの花の飾り付け。

いつものように、まずは周囲1キロの展望回廊を一巡り。が、前回のチューリップと比較すると華やかさに欠ける。しかし、秘密の花園へ向かうと大山をバックに白、黄色、オレンジの百合が迫力の満開。
そして、花回廊のメインとも言える花の丘は青い空に白い雲と大山をバックに黄色いマリーゴールドの海。その間を通る赤と白の観覧車は正にメルヘンの世界。

しかし、今回の撮影のメインは紫陽花。展望回廊の下にも綺麗な青の紫陽花はあったが、期待より少ない。係員に尋ねて北館から出た林の中の道沿いにあると聞く。初めての場所なので心細い思いで行ってみる。

通路に青のヤマアジサイを発見。更にその先の林の中は新緑の中に紫陽花とヤマアジサイとガクアジサイの青の世界。珍しいササユリも加えて、誰一人いない静寂の林の中で濃密なひとときを味わわせて頂いた。