今月初めに行った仁王堂の銀杏。その時はまだ青さが残り期待外れ
見頃の時期に再訪するつもりが、天候不順でほぼ20日遅れの再訪
銀杏は散ってしまったが黄色い絨毯に白雪という新たな魅力の発見
黄葉に雪の絶景求めて
紅葉も黄葉も絶好の見頃の時期を逸してしまった今年の秋。せめて八頭町・仁王堂と石破茂首相所縁の和多理神社の銀杏だけはピーク時に訪問したかったが、天候不順と風邪で予定が立たず。
体調と天気の回復が重なったのは師走の慌ただしい時期。既に銀杏は落葉しているはずなので、黄色い絨毯だけに淡い期待をかけてのバス旅。覚悟はしていたものの仁王堂の銀杏は枯木同様の寂しさ。
落胆しながら小高い神社へ上がって行くと、境内にはぎっしりと敷き詰めた黄色い絨毯と、数日前に降った雪との奇跡のコラボ。黄色い落葉と白い雪と枯れたような大銀杏の裸木にシャッターを切る。
仁王堂から下りて国道沿いを和多理神社へ向かうと、雪の中に鮮やかな橙色のみかん。更には雪に埋もれるように落ちている柿。田んぼや畑も薄い雪に被われて、雪国のような白銀の世界。
2つ先の停留所の和多理神社も仁王堂と同じように銀杏と雪のコラボ。ただ、こちらは境内の真ん中にある大銀杏を中心に円を描くように、黄色から白へと綺麗に色分けされているのが特徴的。
巳年所縁の江島神社へ
前回と同じように、次のバスで若桜町へ向かう。駅前の小さなレストランで昼食を摂り、次の目的地の江島神社の情報収集。地元のお客さんは雪が残っているし、熊も出るので止めなさいと否定的。
それでも、道順を教えてもらい店を出る。江島神社は来年の干支の巳年所縁の数少ない神社。写真を撮り始めてから昨年の卯年、今年の辰年と所縁の神社の撮影しているので止める訳にはいかない。
距離は3キロ程と聞いてきたが、田んぼ沿いの道で工事中の人達と挨拶を交わしたのを最後に行き交う人は皆無。上り勾配の道を看板を目印に右に折れると、そこからは杉林の中の山道。
残りは2キロ弱のはずだが、延々と続く急勾配の杉並木で雪道。上からは樹木に残っている雪や水分が雨のように落ちてきてびしょ濡れ。更に、雪の上には大小の動物の足跡がくっきり残っている。
上がり始めて1時間、心細くなったところでようやく神社の鳥居。そこから更に石段とも言えないような悪路を上がり、雪に被われた本殿に到着。シーンとして聞こえるのは山からの流水の音のみ。
本殿の前の建物には大小の蛇の置物。気持ち良いものではないが、ユーモラスなのが救い。この山の中に自分一人だけという静寂を味わい数十分。濡れた着衣に肌寒さを覚えて山を降りた。