最近、雨は少ないけれどカラッと晴れる日がなく撮影旅行にも行けない日が続いている。たまに太陽が顔を見せても数時間ですぐに曇ってくる。
夜はともかくとして、映える写真を撮るには青い空をバックにした方がいいに決まっている。そこで、少ない晴れ間を狙って市内を回遊する羽目になる。
先週末も蜜蜂のように花を求めてあちこち巡って、最後は再び湖山池ナチュラルガーデンへとたどり着いた。その回遊で出会った花々のリポート。
困った時の市内回遊
困った時の神頼みなんて言う程の事ではないけれど、秋晴れの少ない天候は誤算だ。その上、秋の草花が咲き揃うには少し早いのでなおさら撮影の機会が減少。
この機会にまだよく知らない市内を巡ってみようと思い立った。望遠レンズでの歩行は流石に重いので自転車で郊外を目指す。
ゆっくりベタルを踏んで15分もすると稲穂が色付いた田園風景に出会える。〇〇平野というレベルではないが、見渡す限りの稲田は忘れかけていた日本の原風景を思い起こさせてくれる。
稲の種類にもよるのだろうが、まだ刈り入れには少し早いようで青田も結構見られる。それでも刈り入れの終わった田んぼにはチュウダイサギやアオサギと思われる鳥が餌を探している。
しかし、快晴にはならないので青い空や山々をバックにした黄色い稲穂の撮影はお預け。田畑や農家の庭にも秋の草花の姿は見られない。
諦めて市街地に戻る途中、陸橋からまだ青さの残る田んぼを眺めていた。その時、何度も乗った若桜鉄道の昭和号と隼ラッピング電車の2両連結を撮れたのはラッキーだった。
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困った時の神社仏閣
だんだん雲が多くなってきたので、ペダルを速めて市街地に戻った。しかし、花の写真は一枚も撮れていない。こんな時は神社仏閣と閃いて神社や寺に寄ってみる。
目星をつけた神社に立ち寄っても殆んど花は咲いていない。以前撮影した寺でも花はなかったが、スッキリ剪定された緑の綺麗な庭を撮らせてもらった。
更に寺を探していると、鳥取藩主池田家の菩提寺興禅寺に着いた。確か、紅葉の頃庭園を観賞出来るとして有名な寺。撮影可能なら是非訪ねてみたい場所だが、流石に時期が早いと思って踵を返した。
その時、入り口付近に紫色と白色の小さな実のようなものを発見。グーグルで検索してムラサキシキブとシロシキブと判明。シャッターを切って、紅葉の頃の再訪を楽しみにして後にした。
困った時のガーデン
前日、郊外や寺で思いがけないラッキーに恵まれたが、花の撮影としてはまだまだ物足りない。そこで、一週間前に訪れた湖山池ナチュラルガーデンに再び足を運んだ。
一週間では大した変化はないという思いもあった。しかし、秋の彼岸も近付いて新たな花の開花が見られるかもしれないという期待と願望でペダルを漕いだ。
前週よりも雲が多く、湖山池の遠景は期待出来ないと思ったが、曇り空なりの良さが見られた。時折ウォーキングを楽しむ人が通るが、じっくり撮影出来る静けさに夢中でシャッターを切る。
遠景撮影の後、先週と同じように花を求めてガーデン内の回遊。桔梗の白や女郎花の黄色は目に付くが、新しい花は見られず蝶や蜻蛉の数も少ない。
このガーデンは驚く程の広さではないが曲がりくねっていて、更に枝のような分かれ道が多い。先週入らなかった脇道に逸れると暗い木陰に新しい花が咲いていた。
オレンジの彼岸花の他にも名前の知らない花や、初めて見る花。200種以上の植物だからほぼ一年中何かしら咲いているのだろう。深まる秋の頃の3度目の訪問にワクワクしている。