植物オンチがカメラに目覚め、撮影三昧で得た鳥取の魅力的な花模様

私はカメラを始めて如何に自分が植物オンチだったか気付いた。極端に言うと花の名前は桜、チューリップ、紫陽花、朝顔……等の数点しか知らなかった。もちろん、だいたいあの花はたぶん〇〇に違いない……と思うのはもっと有ったが、自信を持ってこれは〇〇だと言い切れる花が少なかった

一言で言えば無知以外のなにものでもないが、釈明させてもらえば無知というよりは植物そのものに興味がなかった。男ってみんなそんなものだろうと勝手に思い込んでいたふしがある。しかし、撮影して綺麗な花に出合う度に興味が湧いて、少しずつ知るようになってきた。そんな花のあれこれを書いてみたい。

濃い青色系好き

元来、好きな色が青なだけに花もブルー系統に目を奪われる事が多い。青が好きといっても花の場合は紫系の青色が多いような気がする。もちろん、淡いブルー系統の色も好きだがハッと惹き付けられるのは濃い目の青色。春に咲くロベリアは耐寒性も耐暑性もないので咲くのは4~6月。似た小さく可愛い花がびっしりと、まるでから初夏への案内人みたいで微笑まし

初夏から梅雨時、真夏へと掛けては青色系の花の本番。以前は矢車草と呼ばれていたが、放射状に広がる花の形が綺麗な矢車菊。アヤメ科の多年草で立ち姿も美しい紫色の花菖蒲。鬱陶しい梅雨空の時季を慰めてくれる紫陽花。そして、夏休みの朝に宿題をしながら眺めていた朝顔これらの花も必ずしも青系統とは限らず白、桃色などもあるがイメージとしては鮮やかな青系統なのは間違いあるまい

秋の紅葉と黄葉

スマホでパシャッと何気なく撮るのは時々やっていたが、本格的にカメラで撮り始めたのは昨年の晩秋。ちょうど紅葉、黄葉が見頃の時季だったのでバスで鳥取東部を回った。それまでは綺麗な花に見惚れる事はあっても紅葉や黄葉はそれ程心惹かれる事はなかった。しかし、カメラの撮り初めという事もあってか夢中でシャッターを切っていた。特に興味を持ったのは紅葉より黄葉で同じ場所に2回足を運んでいる

素人目線だが、桜の記事でも述べたように紅葉、黄葉も和風の美しさで、やはり神社仏閣、城跡などの日本調の風景にマッチしている。今回の花模様というタイトルに紅葉、黄葉が該当するかは微妙だが、今年は更に県内の名所旧跡と言われる所を数多く訪ねてみたい。まだまだ、素人に毛の生えた程度かもしれないが、昨年よりは観られる写真になるように毎日のように走り回っている。

憎っくき花泥棒

狂言に出てくる『花盗人』はどこか趣きがあって許せるが、現代の『花泥棒』はいただけない。こちらに来て間もない頃、早朝ランニング中に公園の花壇や舗道に植えてある花を平気で持っていく人達を見掛けた。その内の一人は大きな花鋏で傍若無人に綺麗に咲いた花を伐っていく。特に、紫陽花が好みのようで大輪の花を選んで切っているようだった。 

花を切られて茎だけになった紫陽花は首無しのようで不気味な感じ。何回目かの現場に出会った時、思い切って注意してみた。早朝の誰もいない公園で花鋏を持った男と対峙するのは気持ちの良いものではない。ギラついた目で振り返った男はジロリと睨んだが、何にも言わずに自転車で逃げて行った。それから不思議な事にその男も他の花泥棒も全く姿を現さなくなった

そして、今週の新聞に『花泥棒は誰という記事が載った。市民の憩いの場となっている谿おうちだに公園で、見頃を迎えるばかりのハナショウブ100本が全て刈り取られていたというショッキングな内容。以前スマホで撮った上の写真を今年はカメラで撮影する予定だっただけに残念。あの時の花泥棒とは別人だと思うが、紫陽花にハナショウブという同じ青系統の花だけに不気味さと無念の思いが募った

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