
暖冬から一転して最強・最長の寒波と気象台が毎週騒ぐ今冬
確かに北日本の日本海側では歴史的な積雪量の自治体も多い
鳥取も近年にない寒波に見舞われている
しかし、私は雨よりは雪の方がまだマシ
今回は雪を実感したくて若桜町での撮影
響の森&氷ノ山近辺雪景色
雪が降っても解けてしまうのが早い市街地。物足りなさに向かったのは、またしても若桜町。県境の山あいの町だけに駅の近くにも幾らかは雪が残っていたが、目指したのは氷ノ山登山への入り口でもある響の森周辺。
昨秋、つく米の棚田の撮影で訪れた場所だが、その棚田と近辺にあったスキー場の雪景色が目的。若桜駅からはコミュニティバスで10キロ。山道の上に雪が残るのでゆっくり30分。
ただ、冬季はスキー場前までの運行で、あとは歩いてくださいとの事。さらに、雪の山道を歩いて20分。棚田はすっぽり雪に覆われていたが、小高い丘の上の響の森の建物は白銀の中で孤高の雰囲気を纏っていた。

昨秋は人っ子一人いなかったが、上がって行くと子供達のはしゃぐ声が聞こえてくる。数十人の親子連れがかまくら作りに勤しんでいた。色とりどりのウェアやスコップが白雪の中に輝き、「こんにちは」と明るい声が返ってくる。
かまくらの中や、だるまの撮影をさせて頂いて、響の森の館内からの雪景色もカメラに収めて次の目的地へ。途中で、棚田の雪景色も撮って、山道を戻ってわかさ氷ノ山スキー場へ到着。

十代の頃にスキーの経験はあるが、撮影目的でのスキー場は初めて。近年の雪不足でピンチと言われていたが、この冬は積雪量が多くリフト待ちの人で行列が出来る賑わい。ここでも子供達の笑顔が弾けていた。
三大投入堂・不動院岩屋堂
まだ午後1時過ぎなので、帰りは私一人だけのバスで若桜駅へ向かう。軽く食事を済ませた後、次の目的地は日本三大投入堂の一つ不動院岩屋堂。今度は別路線のコミュニティバスに乗り込む。
こちらも、ゆっくり走るが国道から右折して10分位で到着。本来は停留所があるが親切に岩屋堂の真ん前で停めてくれる。降りた途端、目の前に岩洞にぴったり嵌め込まれたような堂が飛び込んでくる。

同じ鳥取県の三朝町にある三徳山三佛寺投入堂、大分県宇佐市の龍岩寺奥院礼堂と並ぶ日本三大投入堂の一つ。正に、出来上がった建物を岩洞に投げ入れたような光景に、暫く見入ってしまう。
おもむろにカメラを取り出して何回も何回もシャッターを切っていく。岩屋堂の右下にも鳥居と小さなお堂はあるが、そちらは2、3枚撮っただけでまた岩屋堂へカメラを向けてしまう。
最初は私一人だったが、入れ代わり立ち代わりのように数人が訪れてはスマホを向けていく。どのくらい経ったろう。停留所へ向かって行くと発車したバスが私を認めて待っていてくれる。

走って飛び乗り再び若桜駅へ。情緒のある若桜駅の待合室から停車中の昭和号や若桜号、更に雪景色の構内の蒸気機関車や給水塔にシャッターを切る。春夏秋冬どの季節も魅力的な若桜。今年は何回来るかなと思いながら帰路に就いた。