山陰本線は上下とも利用するが、特急が停車する駅は少ない
松江までなら、鳥取から倉吉、米子、そして松江という3駅
倉吉までは普通列車でも50分ぐらいなので特急は使わない
その間の駅は8つあるが、まだ下車した事ないのが3駅ある
今回はその内の一つ宝木駅に初めて下車し、酒津漁港のリポ
初めての宝木駅下車
都会にいた頃は考えられなかったが、殆どが無人駅の鳥取県。不便ではあるが、わざわざ駅員と顔を合わせる必要もなく、リラックスな旅が出来るのは好都合とも言える。
駅舎は殆ど昔のままのレトロ調で、木造、モルタル造りが多い。そして、どの駅にも往時の賑わいを偲ばせるような通りや、店の跡が残っていて興味深い。
今回はその内の一つ宝木(ほうぎ)駅に初めての下車。この駅は倉吉に向かう途中に、電車の通過待ちでよく停車するので、初めてという気はしない。
降りてみて驚いた。駅舎に券売機も無ければ、駅前にも往時を偲ぶような跡形もない。良く言えば住宅地ともとれるが、古い家並みが続くだけで目的地の海に着くまですれ違う人もなかった。
台風一過の酒津漁港
ノロノロ台風でカメラを持ち出す機会もなかった8月下旬。鳥取には殆ど影響もなく去った台風一過の週末。とにかく、青い空と海が見たいと当日検索して決めたのが、宝木駅下車の酒津漁港コース。
歩いて数分の住宅地を抜け、国道9号線の下をくぐると、心細くなるような草木の中の細道。山越えになるのかと心配しながら上がっていくと、数分で国道に。脇道を下ると待望の青い海が現れた。
地図アプリでは目的地はもっと左の方と思ったが、下りていくとそこが酒津漁港公園。まず、餓えたように青い海原に延びる堤防の上をまっしぐらに歩く。180度の青い空と海を独り占め。
地平線は微かに白い雲が浮かぶが、空と海の青い競演。西側は岩に砕ける波の飛沫もあるが、東側はサザエ岩と呼ばれる大きな岩と白い小さな灯台が絵のように浮かぶ絶景。
ゆったり、海の公園
しかし、海の中に突き出た堤防だけで腰を下ろすにも心許ない状況。休むのは諦めて180度の青い海と、振り返って堤防内の漁港に次々とシャッターを切っていく。
一通り撮影して、公園内の木造の休憩スペースで遅い昼飯。広い駐車場や遊具もあるのに人っ子一人いない。厳しい残暑も日を遮り、心地好い潮風を受けての休憩で生き返った気分。
今度は漁港内から海を撮影し、再び堤防に上がってみる。設定やアングルを変えてシャッターを切っていく。少し雲が出てきたが、それもいいアクセント。きりのいいところで止めて帰路に着く。
途中から少しコースを変えて国道の上から別方向の海の撮影。刈り入れ前の青と黄色の稲田に続く海のコントラストに見惚れてシャッターを切っていく。近場に絶景を発見した幸せな一日だった。